銀の霧
寒さはわたくしを純粋にする
光はわたくしを純化する
こまやかに、ささやかに
厳しく大らかなこの大地に
根を下ろして生きていく
香りのエピソード
2022年7月に、釧路など道東と呼ばれる地域を旅しました。
旅先で感じたエネルギーを香りに表現して、今回も色んな気づきや自然への愛おしさを改めて感じる経験をしました。
つたない言葉ですが、今回の香りのエピソードを綴っていきたいと思います。
『鍵となる香り』との出会い
釧路に降り立ってまず目に入ったのは、雑草と呼ばれるような道端に生きている草花でした。
私が生まれ育った地域の草花と全く違っていて、植物たちから伝わってくるメッセージ、情報の違いに驚きました。
知らない土地に訪れて、その土地のエネルギー、植生、文化に触れること、体感することは私にとって大きな喜びなんだなと改めて感じ、全てのことへの感謝からこの旅は始まりました。
空港から車を借りて、まずは釧路湿原に。
到着すると雨が降っていて、少し肌寒い中樹々を抜けて湿原に入っていくと、本州の森林では感じない特徴のある香りを感じました。
この特徴ある香りは、この土地にとって”鍵となる香り”になるな、とセンサーが働きました。
(振り返ると、この時点で『銀の霧』の制作が始まっていますね。)
今までいろんな土地に訪れてわかったのは、その土地の香り、特徴があるということ。
その違いはよくよく意識しないとわからないものがほとんどです。
今回釧路湿原に入って、この感じる香りのもとになるものはなにか、大地のエネルギーを感じながら散策しました。
その香りのもとのひとつと思われる植物を見つけました。
『アキタフキ』。アイヌ語では『コルコニ』。
すっぴんの為、顔出しは自主規制(笑)
香りのイメージを続けていくと・・・
出先や通り道で出会う植物、動物たちから感じる、細やかで透き通るような純粋さ
アイヌの方々の生き方から感じる、自然との付き合い方、精神の純粋さ
それらはただ”細やかで純粋”という言葉では軽すぎて。
その背景に感じる壮大な存在感、厳しさのようなものは何だろうと、旅を振り返りながら香りのイメージを深めていきました。
自然と人との境界線の違いとスケールの大きさ
あの感じたことを手繰り寄せていくと、自然と人との境界線の違いが出てきました。
道東では、人が大地に住まわせてもらっている。自然の力、野生の力が強くて、ヒトがまるで風雪に耐えて岩場に生きる植物のようだなと感じました。
それと山、森、湖などのスケールの大きさも衝撃でした。2019年にアメリカのセドナに訪れたときに感じた雄大さを思い出しました。
旅を重ねるたびに感じる、大地と気候が私たちヒトや動物、植物、無意識、潜在意識に入っているなという実感。風水の意味がなんとなくですが体感できました。
その時に感じた、そこに生きる植物や動物たちから感じた細やかで純粋なエネルギー、精神の純粋さを香りに表現しました。
その純粋さは例えるなら銀のようで。
そして旅行中は初日から最終日までずっと霧が立ち込めていたので、『銀の霧』という名を付けました。
針葉樹林の中に入っていくと感じられる木々の爽やかさと、淡い霧のようなパウダリックさを感じる香り。
ジュニパーベリー、ローレル、パチュリ、イリス、シダーウッドアトラスなど20種類ほどの天然香料を使用しています。貴重なイリス(ニオイアヤメ)の天然香料を贅沢に配合しています。
厚岸のヒオウギアヤメ。アラスカンエッセンスでは『ワイルド・アイリス Wild Iris 』としてフラワーエッセンスになっています。
トップ:グレープフルーツなど静かな柑橘系
ミドル:ジュニパーベリー、ローレルなどのすっきりとしたグリーン系と、イリスの静かで深いパウダリックな香り
ラスト:針葉樹の枯れ落ちた葉を足で踏みしめた時に感じる甘くてややスパイシーな香り
純化したい方、優しく純粋なエネルギーを感じたい方にお勧めする香りです。
高山植物が好きな方もお好きな香りだと思います。
アラスカン・エッセンスがお好きな方にもぴったりです。
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