ここ数日で金木犀の花の香りがしたという声をそこかしこで聞いて、近所に全く金木犀がない私は羨ましい限りでしたが、今日ついに金木犀の香りに出会いました。
咲きはじめの、仄かなフルーツ様の甘さとグリーンフローラルの香り。花が満開になると、私たちが活動を始める前の早朝は、うっと胸にくるほど甘い香りが濃厚に広がります。
銀木犀の甘みの少ないさわやかな香りも好きです。個人的には銀木犀のほうが好き。
生まれ育った家の生け垣は全て銀木犀でしたが、数年に一度しか咲かなかったので、咲いた時のことは今でも記憶に残っています。(銀木犀は大気環境の指標木になっていて、空気が悪いと花を咲かせないそう。学生の時にこれを知って、どれだけ自宅周りの環境が悪いんだとちょっとショックでした。)
植物に詳しい方はご存じだと思いますが、
日本に生えている金木犀、銀木犀は雄株のみで、挿し木で増やしているといわれています。
が、我が家の銀木犀は結実していました!!
すごい発見しちゃったかも!?と、ちょうど森林生態学の研究室に在籍していましたので、研究室の先輩に報告しました。でもスルーされ(笑)、その後十数年間モヤモヤと金木犀と銀木犀の謎を調べていました。(最近になって、銀木犀は結実するという記述を見つけました。)
先日金木犀と銀木犀のことについて調べていると、世の中同じことを考えている方がいまして、おおざっぱにいうと、どうやら金木犀の中国原産説は違うかもしれないということらしいです。本ごとに記載されている内容が微妙に違っていて、しかも中国の桂花と呼ばれているものが日本の金木犀であったり、銀木犀であったり、白木犀であったり・・・。ごちゃまぜでちゃんと同定されていない様子。
金木犀は銀木犀の変種なのかな?
中国の金木犀と日本の金木犀のDNAの比較をしてほしい!(個人的には桂花陳酒の金木犀は日本の金木犀と違う種類ではないかと疑っています(笑)。)
・・・と、植物に興味のない方にはつまらない話でしたが、最後に金木犀の学名を。
Osmanthus fragrans var. aurantiacus
Osmanthus(オスマンサス)は、ギリシャ語の 「osme(香り)+ anthos(花)」が語源だそうです。
fragransは芳香のある、という意味です。いい香りがするという意味合いの名前がダブルで美しい名前ですね。
あ、銀木犀の果実はオリーブの実を小さくしたような、少し白い粉を吹いたようなシルバーグリーンの実でした。美しかった!!(*^。^*)
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